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おてがみ-2011.12月号

いよいよ今年最後の月になってしまいました。今年は、どんな年でしたか?私は、やはり東日本大震災での遺体身元確認作業にたずさわったことが、一番の大きな出来事でした。自分の生き方を変えてしまうような、また生き方を考えるような大きな出来事でした。

地球の生きてきた中では、ほんの一瞬の出来事だったのでしょうが、そこで生活し、約80才の人生を送っている人間にとって、いかに生きて死ぬかは、しっかり考えさせられました。やはり、父の残してくれたこの仕事場を父の意志を継ぎ、無事に守りきること、これは患者さんがたを大切にすることを意味すると思います。

これからも、しっかりお話しをし、相談をしながら治療の質を高める努力をしていこうと思います。糖尿病や、がん、高血圧、脳卒中、心筋梗塞などの恐ろしい病気も、口腔内の管理により予防したり改善されたりするといわれてきました。もっともっと勉強して、当院の患者さんには快適な人生を送っていただけるように努力します。よいお年をお迎えくださいませ。


続きの記事
◆「唾液のお話」
◆「しょうが(生姜)」

letter1112.jpg「唾液のお話」

「あなたは、食事中に食べ物と一緒にお水やお茶を飲みますか?」昔は食事中に水を出す習慣はなく、最後にお茶というのが一般的でした。ところが現代では外食をすると、まずコップのお水が出されることがほとんど。大人も水を飲みながら食事をする人が増えています。


お水は1日に1.5?以上、健康のために取りたいものですが、食べながら水を飲むと食品を流し込んで食べる習慣を作ってしまいます。通常、食べ物はお口でよく噛んで小さく砕いたり、すりつぶしたりしながら唾液と混ぜ合わせ、飲み込める状態になったところでゴックンとします。

ところが、途中で水を口に含むと、あまり噛まなくても飲み込めてしまうのです。最近は、あまり噛まなくても良い柔らかめの食品が増えています。その上に水で流し込んだら、ますます噛む回数は減ります。すると、よく噛むことにより歯の表面を食品がこすって、プラークを落とす効果が得られず、しかも噛む刺激が少ないと唾液もあまり出ません。お口の中が自然ときれいになる作用(自浄作用)が低下してしまうのです。

さらに困ったことに、発育期のお子さんが食事中に水を飲む習慣を続ければ、発育すべき唾液腺が未熟なままとなり将来お口の中が乾燥しやすい状態になる恐れがあります。唾液の中には、お口の健康に関わる成分だけでなく、消化酵素など体全体の健康に関わる成分もたくさん含まれています。唾液分泌が悪くなれば様々なトラブルを生じる元になりかねませんので、お水で流し込む食べ方はしないようにしましょう。


「しょうが(生姜)」

昨年くらいから生姜を使った商品(キャンディ、スープ、チョコレートも!)が多くなり、毎日色々な料理に生姜を取り入れている方を「ジンジャラー」と呼んだりします。

生姜の栄養成分は、それほど多くはないようですが、生姜独特の辛み成分や香り成分に薬効があるそうです。

辛み成分・・・血行促進、体を温める、新陳代謝を活発にし発汗作用を高める。強い殺菌力があるのも辛み成分の特徴。

香り成分・・・食欲増進、疲労回復、夏バテ解消、健胃、解毒、消炎作用もある。

この辛み、香り成分には抗酸化作用があり、老化を防ぎ、がんの発生進行を防ぐ効果があるとも言われています。中国では漢方薬として用いられ、生の生姜を「生姜」(しょうきょう)、乾燥したものを「乾姜」(かんきょう)と呼び、その薬効は、吐き気止め、風邪、鼻づまり、冷え、頭痛、咳、食欲不振の改善などが挙げられています。

私も毎朝のお味噌汁と、お弁当をいっしょに持ってくるスープに下ろした生姜をたっぷり入れています。この冬を元気に、ポカポカできれば、しもやけもできずに過ごせたらいいなぁと思っています。

生姜くん! よろしく!

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2011年12月18日 17:38に投稿されたエントリーのページです。

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